やさしい東洋医学入門!第4章「陰陽論」

凜鍼灸治療院の健康ブログへようこそ♪
今日もあなたの健康と元気を全力サポートする 凜(りん) です!
東洋医学の知恵を活かして、カラダもココロも整えていきましょう!
自然界のバランスを表す「陰陽」
前回(気の医学↗)は、「気」という目には見えないけれど、確かに私たちを支えるエネルギーについて触れました。
東洋医学には、この「気」と並んで、体や心を読み解くうえで欠かせない考え方があります。
それが「陰陽論」です。
光と影、動と静、昼と夜、暑さと寒さ、活動と休息――私たちの身のまわりにあるものは、すべて相反する二つの性質のバランスの上に成り立っています。
その調和が崩れたとき、体調や心の状態にも揺らぎが生まれるのです。
今回は、この「陰陽論」を通して、健康を見つめる新しい視点をみなさんにお伝えし、ご一緒に考えていければと思います。
☯️ 陰と陽って何?
東洋医学には、①気の医学、②陰陽論、③五行説という三つの基本的な考え方があります。
この中でも「陰陽論」は、中国古代哲学の中心にある考え方です。
宇宙に存在するすべてのもの――自然界のあらゆる現象は、「陰」と「陽」という二つの相反する要素のいずれかに分類できる、と考えられています。
では、私たちの身近にある「陰」と「陽」を、少し見てみましょう。
| 【陽(よう)】 | 【陰(いん)】 |
| 太陽 | 月 |
| 昼 | 夜 |
| 男性 | 女性 |
| 天 | 地 |
| 山 | 海 |
| 背中 | 腹 |
| 上 | 下 |
| 夏 | 冬 |
| 火 | 水 |
| 動 | 静 |
| ひなた | ひかげ |
宇宙では太陽が「陽」、月が「陰」。
一日では昼が「陽」、夜が「陰」。
空間では天が「陽」、地が「陰」。
性別では男性が「陽」、女性が「陰」。
このように、自然界のあらゆるものを「陰」と「陽」に分けてとらえるのが、陰陽論の基本的な考え方です。
☯️ 「陰」と「陽」は常に一定ではなく変動性である
陰と陽は、単純に「善と悪」や「優劣」を意味するものではありません。
もうひとつ大切なのは、陰と陽には 変動性 がある、という点です。
陰陽は常に変化しており、どちらか一方だけで成り立つものではありません。
そのため、「陽の中にも陰があり、陰の中にも陽がある」 と考えられています。
たとえば、男性(陽)でも、活発で元気なときは「陽」の性質が強く現れますが、静かに本を読んでいるときや休息しているときは「陰」の性質が表れます。
逆に、女性(陰)でも、普段は穏やかで落ち着いていても、運動や仕事で積極的に動くときは「陽」の性質が現れます。
身近な生活でも同じことが言えます。
昼(陽)の時間でも、朝や夕方は少しずつ陰の気配が忍び寄り、夜(陰)の時間でも、夕方や夜明け前には陽の気が少しずつ戻ってきます。
こうして、陰と陽は互いに影響し合い、常にバランスを取りながら変化しているのです。
この状態を、陰陽論では 「陽中の陰」「陰中の陽」 と呼びます。
✅ まとめ
- 陽中の陰
活動的で明るい「陽」の時間や状態の中に、静かな「陰」の要素が潜んでいることを指します。
例:昼(陽)の中でも、午前や夕方は陽が弱まり、陰の性質が少し顔を出す。
真夏の暑い日でも、朝や夕方はまだ涼しさが残っている - 陰中の陽
静かで暗い「陰」の時間や状態の中に、活動的な「陽」の要素があることです。
例:夜(陰)の中でも、夕方や夜明け前は少しずつ陽の力が戻ってくる。
冬(陰)の中でも、昼間は暖かさを感じる時間がある。
☯️ 太極図が表している「陰」と「陽」の変化とは?
みなさんは、この図を見たことがありますか?

黒い勾玉と白い勾玉が、互いに寄り添いながらも混ざり合うことなく、絶え間なく回り続けているように見える――。
この図の名前は 「太極図(たいきょくず)」 といいます。
太極図は「陰」と「陽」を表しています。
白い部分が「陽」、黒い部分が「陰」です。
白い領域の中にある黒い点は「陽の中にある陰(陽中の陰)」、黒い領域の中にある白い点は「陰の中にある陽(陰中の陽)」を示しています。そして、寄り添うように描かれた勾玉の形は、「陰」と「陽」が互いに移り変わっていく姿そのものを表しています。
このように、太極図は「陰陽論」の基本的な考えを、わかりやすく図に表したものです。
☯️ 「陰」と「陽」の本質(性質)とは?
陰陽論では、「陽」と「陰」はただの白と黒の対立ではなく、性質そのものを表しています。
- 「陽」は放散(外に広がる)
- 「陰」は凝集(内に集まる)
例えるならば、太陽の光や熱は、外へ外へと広がっていきます。これが「陽の放散」です。
一方で夜になると、空気は冷え、静けさがあたりを包み、ものごとは内へと沈んでいきます。これが「陰の凝集」です。
| 【陽の性質:放散】 | 【陰の性質:凝縮】 |
| 外に向かう | 内に集まる |
| 上昇する | 下降する |
| 躍動的 | 動きが静か |
| 大きなスペースを占める | 凝縮して狭い範囲を占める |
| 重量が軽い | 重量が重い |
| 濃度が薄い | 濃度が濃い |
| 明るい | 暗い |
| 熱を生む | 冷たい |
| 乾燥する | 湿潤を生む |
身体にも同じことが起こります。
たとえば運動して汗をかくのは「陽の放散」、眠ってエネルギーを蓄えるのは「陰の凝集」。
呼吸でも、息を吐くのは「陽」、吸うのは「陰」と考えることができます。
つまり、私たちの生命活動は、常に「陽の広がり」と「陰のまとまり」のリズムの中で営まれているのです。
☯️ 「陰」と「陽」のバランスが崩れると、体に不調が生じる
「陰」と「陽」は、どちらかが弱まればもう一方が力を増し、片方が引けばもう片方が押し出します。
まるで波が寄せては返すように、刻一刻と入れ替わりながら動き続けているのです。
たとえば、朝目覚めると体は眠りの「陰」から目覚めの「陽」へと切り替わります。
そして日中を活動的に過ごしたあと、夕方から夜にかけては疲れが出て、休息を求めるようになります。
これは「陽」が優勢な状態から「陰」が優勢な状態へと移り変わっている証です。
このように「陰」と「陽」は、どちらか片方が強くなりすぎることなく、お互いに調整し合いながらバランスを保っています。
その絶妙な働きが、私たちの身体と心の安定、そして健康を支えているのです。
🌿 陰陽論と体のバランス
陰陽論では、私たちの身体や心の状態は「陰」と「陽」のバランスで表されます。
このバランスによって、健康の状態や不調のサインを読み取ることができます。
- 正気(せいき):バランスのとれた状態
「陰」と「陽」のバランスがとれており、生命力が十分にある状態です。
体も心も調子がよく、自然のリズムに沿って活動と休息がスムーズに行えます。 - 偏盛(へんせい):どちらかが強すぎる状態
「陰」か「陽」のどちらかが強くなりすぎている状態です。
たとえば陽が強すぎる場合は、体が熱っぽく、興奮しやすくなったり、眠れなくなったりします。
逆に陰が強すぎる場合は、体がだるく冷えやすく、元気が出にくい状態になります。 - 偏衰(へんすい):どちらかが弱まりすぎている状態
「陰」か「陽」のどちらかが弱まりすぎている状態です。
陽が衰えていると、エネルギー不足で疲れやすく、活力がなくなります。
陰が衰えていると、体内の潤いが不足し、乾燥や不眠、イライラなどが出やすくなります。 - 陰陽失調(いんようしっちょう):バランスが大きく崩れた状態
「陰」と「陽」のバランスが大きく崩れ、調整が効かなくなった状態です。
この状態が続くと、体調不良や病気のリスクが高まり、心身の安定も失われます。
陰陽論の考え方で見ると、健康とは「陰」と「陽」の絶妙なバランスに支えられています。
自分の体や心のサインに耳を傾け、陰陽のリズムを意識することは、毎日の健康を守るヒントになります。
次回は 「気の医学」、「陰陽論」 の応用、そしてもうひとつの基本概念である 「五行説」 についてご紹介します。
五行説では、「木・火・土・金・水」という五つの要素が互いに影響し合いながら、体や季節、感情のバランスを整えていることを学びます。
次回も一緒に体と心の仕組みを深めていきましょう!
今日のお話が少しでも役に立ったら嬉しいです♪
健康は毎日の積み重ね。
凜鍼灸治療院 は、あなたの元気を全力応援します!
それではまた次回、カラダ整えて、心も凜(りん)と!

