桃の節句から学ぶ春の養生について

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春の訪れとともに
三月に入り、少しずつ気温も上がり、心地よい日が増えてきました。
外を歩けば、ふわりと春の気配を感じることができますね。
春といえば、桃の節句(上巳の節句)や春分の日といった伝統行事があります。
これらの節句には、古くから健康や厄除けの願いが込められており、東洋医学の視点で見ても、春の養生に役立つ知恵が詰まっています。
今回は、春を健やかに過ごすためのポイントを、桃の節句の由来とともにお伝えしていきます。
- 桃の節句(上巳の節句)の由来
- 健康と邪気払い
- 春と五行のつながり
- 春の恵みと健康の知恵
桃の節句(上巳の節句)の由来
3月3日は「雛祭り」。
別名「桃の節句」や「上巳(じょうし)の節句」とも呼ばれ、春の訪れを祝う大切な行事です。
立春を過ぎ、2月の中旬頃から、女の子のいる家庭では雛人形を飾り始めるとよいとされています。
もともと雛祭りは女の子のためだけの行事ではありませんでした。
古くは、大切なものに厄が降りかかるのを防ぐための風習だったのです。
美しく着飾った雛人形は、厄を引き受け、邪気を払う存在とされていました。
人々は人形に穢れを託し、健やかな日々を願ったのです。
そんな歴史を知ると、雛人形を飾るひとときが、より特別なものに感じられますね。
健康と邪気払い
桃は、古くから邪気を払う力があると信じられてきました。
そのため、桃の節句にも欠かせない存在となっています。
実は、東洋医学や薬膳の観点から見ても、桃は健康に役立つ果物です。
体を潤し、巡りを良くする働きがあるため、春先の養生にもぴったり。
昔の人々が桃に込めた願いには、しっかりとした理由があったのですね。
「桃」がもたらす健康の力
- 桃の葉:煎じてお風呂に入れると、肌の炎症を鎮めたり、解毒作用を促すとされています。昔から、あせもや湿疹のケアにも使われてきました。
- 桃の実:血の巡りを良くし、便秘の解消や冷えの改善に役立つといわれています。甘くて美味しいだけでなく、体を内側から整えてくれる果実です。
- 邪気払い:桃は中国の古代神話にも登場し、魔除けの力を持つとされています。そのため、日本でも厄除けや健康祈願の象徴として大切にされてきました。
昔の人々が桃を特別なものと考えた理由、少し納得できますね。
春と五行のつながり
古代中国では、自然界のあらゆるものを「木・火・土・金・水」の五つの要素に分類する「五行思想」がありました。これは季節や人体の臓器とも深く関わっていると考えられています。
3月3日の桃の節句は、五行の中で「木」に属する春の季節にあたります。そして、春は「肝」と関係が深い時期。東洋医学では、この時期に「気」の流れを整え、解毒や代謝を高めることが大切だとされています。
つまり、桃の節句は単なる行事ではなく、春の訪れとともに体を整え、健やかに過ごすための大切な知恵が詰まった日なのです。
「肝」の働きを助けるタンパク質
- 鶏肉、牛肉、豚肉、レバー、たまご、しじみ、イワシ、アジ、サケ、イカ、エビ、カニ、タコなど
春の恵みと健康の知恵
桃の節句で味わう伝統的な食べ物には、ただ美味しいだけでなく、東洋医学的な意味がしっかりと込められています。昔の人々は、季節の変わり目に体を整える知恵を食文化にも取り入れ、健やかな成長や無病息災を願ってきました。
桃の節句に見られる色や形には、それぞれ深い意味が込められています。
菱餅
- 菱形:ヒシの実がモチーフとなっており、子孫繁栄や長寿を願う意味が込められています。美しい形が、未来に向けた希望を象徴している。
- 赤色:「魔除け」の色とされ、着色に使われるクチナシの実は、血の巡りを良くする効果があるといわれています。元気で健康な体を保つための色、そして食材の選び方です。
- 白色:「清浄」の象徴。着色に使われるヒシの実には解毒作用があり、体を浄化し、穢れを取り除く力がある。
- 緑色:「健康」を表し、着色に使われるヨモギは、気の巡りを良くする役割を果たします。春の訪れとともに、体内の調和を整えるための色でもあります。
ハマグリ
ハマグリの貝殻には、ただの装飾以上の意味が込められています。
まず、陰陽の調和を象徴する存在として、大切にされてきました。
貝殻の形が、陰と陽、すなわち「バランスと調和」を表しているとされ、また、腎の働きを養うとも考えられています。腎は、生命力の源ともいわれ、ハマグリを食べることで、元気な毎日を支えてくれると信じられてきたのです。
さらに、ハマグリの貝殻は、夫婦円満の象徴としても知られています。
貝殻は必ず一対であり、決して他の貝とはぴったりと合うことがないことから、夫婦の絆を表しているのです。二人が揃って初めてひとつとなる、そんな意味が込められているのです。
このように、ハマグリには生命力や家庭の平和を願う大切なメッセージが込められていることがわかりますね。
白酒
桃の節句に欠かせない白酒は、実は健康にも嬉しい効果を持つ飲み物です。
白酒は米麹を使った発酵飲料で、胃腸を温める作用があります。寒い時期の春の始まりにぴったりなこの飲み物は、体の芯から温め、消化を助けてくれるのです。
発酵による力が、消化器系をサポートし、食事をより快適に楽しむための助けとなります。
ちらし寿司
桃の節句に欠かせない料理のひとつがちらし寿司。
この華やかな料理には、見た目だけでなく、縁起の良い意味がたっぷりと込められています。
まず、ちらし寿司そのものが「寿を司る」という意味を持っています。
春の訪れとともに、健やかに長生きすることを願って作られるこの料理は、桃の節句の象徴的な存在です。
ちらし寿司に使われる具材には、それぞれ特別な意味があります。
- 海老:「長寿」を象徴し、歳を重ねても元気で過ごせるようにという願いが込められている。
- 錦糸卵:金運を呼び込むとされ、食べることで金運が高まると言われている。
- 蓮根:「将来の見通しが良い」とされ、未来に希望を持ち、前向きな気持ちを育ててくれる縁起物。
美味しく、楽しく、そして心温まる意味を感じながら食べるちらし寿司は、桃の節句にぴったりな料理です。これらの具材が織りなす美しい彩りは、春の幸せを呼び込んでくれることでしょう。
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それではまた次回、カラダ整えて、心も凜(りん)と!