春の土用の体調不良とは?5月病を防ぐ東洋医学のセルフケア

春の旬の食材を食べる女性の画像

皆さん、こんにちは!
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東洋医学の知恵を活かして、カラダもココロも整えていきましょう!

なんだか疲れやすい春…それ、“春の土用”が関係してるかも?

春は大地から新芽が顔を出し、生命のエネルギーが満ちあふれる季節です。
一方で、新年度や新学期など環境の変化も多く、心や体に知らず知らずのうちに負担がかかりやすい時期でもあります。
その影響で、「なんとなくだるい」「やる気が出ない」「集中できない」といった、原因のはっきりしない不調を感じる方も少なくありません。
そして5月に入ると「五月病」のような心身の不調に悩まされる方が、実は意外と多いのです。
東洋医学では、春から夏へと移り変わるこの時期を「春の土用(どよう)」と呼びます。
季節と季節のあいだに訪れる“変わり目”の期間で、体も心も揺らぎやすくなるタイミングです。

今回のブログでは、春の終わりに体調を崩しやすくなる理由と、東洋医学の視点から見た“春の土用”の過ごし方について、わかりやすくご紹介していきます。

  • 春の土用(どよう)とは?
  • 春の土用(どよう)に起こりやすい体調の変化
  • 春の土用(どよう)の過ごし方(旬の食材)

東洋医学で大切にされてきた“季節の変わり目”

「土用(どよう)」というと、夏の「土用の丑の日」を思い浮かべる方が多いかもしれませんね。
でも実は、土用は1年に4回、季節ごとにあるのです。
東洋医学や陰陽五行では、季節は「春・夏・秋・冬」だけでなく、その間にある“土用”という調整期間を含めて『五季』と考えます。

土用とは?土用の期間について
  • 各季節の終わりの約18日間を「土用」と呼びます。
  • 土用は「土(つち)」のエネルギーが高まる時期とされ、季節と季節の変わり目の期間です。
  • 年に4回あり、それぞれの名前は「春の土用・夏の土用・秋の土用・冬の土用」と呼びます。
  • 2025年は4/17~5/4の期間が春の土用です。この期間が終わると、暦のうえでは「夏」がはじまります。

春は胃腸ケアが大切!春の土用に起こりやすい体調の変化

なぜ「土用」は東洋医学で大切にされているのでしょうか?
それは、土用の時期が“気(エネルギー)の変わり目”とされ、体調や気分が不安定になりやすいと考えられているからです。とくに東洋医学では、この時期に「脾(ひ)」=消化器系の不調があらわれやすいとされています。

脾(ひ)ってなに?東洋医学での“消化器系”のことです!

「脾(ひ)」という言葉、あまり聞き慣れないかもしれませんが、東洋医学ではとても大切な臓のひとつです。
現代医学でいう“胃腸”とイメージは似ていますが、次に挙げるような少し広い意味を持っています。

  • 食べたものをエネルギーに変えて、全身に届ける働き
  • 水分代謝を助けて、余分な水をためないようにする
  • 思考力や集中力にも関わる

このように、「脾(ひ)」とは心と体の“土台”を支える役割を担っています。

春の土用に起こりやすい【身体の不調】
  • 食欲が落ちる
  • 胃が重たい・もたれる
  • お腹が張る、ガスがたまる
  • 便秘や下痢をしやすい
  • むくみやすい、体が重だるい
春の土用に起こりやすい【心の不調】
  • 思考がまとまらない
  • 集中力が続かない
  • 不安になりやすい
  • 何をするにも気力が出ない

春の「旬」の食べ物を積極的に摂りましょう

東洋医学による五行(木・火・土・金・水)の考えに当てはめると、春は「木」のエネルギーが強く出てくる時期であり、春の対局にある秋を司る「金」のエネルギーによって静まると考えらえれています。
また、五行にはそれぞれ持ち色があるので、「金」の場合は「白」になります。

五行による 十二支・季節・方位・色 の対応表
五行季節対応する十二支(時期)
木(もく)青(または緑)寅・卯・辰
火(か)巳・午・未
土(ど)土用(季節の変わり目)辰・未・戌・丑(※土用に関わる支)
(こん)申・酉・
水(すい)黒(または深い青)亥・子・丑
春の土用は、“戌の日”に「い」のつく食べ物・「白い」食べ物を!

春の土用の戌(いぬ)の日に「い」のつく食べ物や「白い」食べ物を食べると良いとされている風習があります。

【い】のつく食べ物
  • いんげん
  • イワシ
  • いちご
  • イカ
  • いくら
  • いよかん
  • 伊勢海老
  • いも

「い」のつく食べ物は、「い=胃」に通じ、消化によい食べ物として、体をいたわる意味合いがあります。
また、江戸時代などには「食あたり予防」や「無病息災」を願って、その季節ごとに適した食材を摂ることが勧められていました。

【白い食べ物】
  • 大根
  • ヨーグルト
  • かぶ
  • ホワイトアスパラガス
  • 豆腐
  • 白ごま

白い食べ物は、陰陽五行説や薬膳の考えから「体を清める」「気のバランスを整える」働きがあるとされます。
特に春の土用は、体の中に熱がこもりやすくなる時期とされ、白くて消化に良い食べ物は身体にやさしく、調子を整えるのにぴったりです。

春の土用は、季節の変わり目で心も体もゆらぎやすい時期です。
「い」のつく食べ物や「白い」食材を上手に取り入れて、日々の養生を大切に過ごしましょう。
春の体調に不安を感じたときは、ぜひ鍼灸でのケアも取り入れてみてくださいね。


今日のお話が少しでも役に立ったら嬉しいです♪
健康は毎日の積み重ね。
凜鍼灸治療院 は、あなたの元気を全力応援します!

それではまた次回、カラダ整えて、心も凜(りん)と!

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