五月病かも?今すぐチェック!9つのサイン【現代医学編】

五月病の症状がでている女性の画像

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春の疲れは「五月病」のはじまり?

新年度が始まって、そろそろ1か月。
新しい環境や忙しい毎日のなかで、

「朝なかなか起きられない」
「なんとなく気分が沈む」
「モチベーションや集中力が続かない」

そんな心や体の不調を感じていませんか?

これらは、季節の変わり目によく見られる『春の不調(五月病)』のサイン!
放っておくと、心も体も疲れがたまり、思わぬ不調につながることもあります。

今回は、そんな「五月病」を予防・改善するために、現代医学の視点からご紹介します。

  • 五月病セルフチェック
  • 五月病のメカニズム
  • 五月病の予防法

あなたは大丈夫?5月に出やすい体調不良セルフチェック

気づかないうちに疲れがたまるこの季節。
五月病対策は、まず“気づくこと”から始まります。
五月病を防ぐために、今の自分をチェックしてみましょう!

  • 学校や職場に行くのが極端におっくうに感じる
  • 朝起きるのがつらく、遅刻や欠勤が増えている
  • 気分が落ち込み、やる気が出ない日が続いている
  • 食欲がない、または過食してしまう
  • 寝つきが悪い、または過眠で日中も眠い
  • 漠然とした不安や焦りを感じることが多い
  • 自分に対する否定的な感情が強くなった
  • 人と会ったり話すのが面倒に感じる
  • 原因不明の頭痛・腹痛・体調不良が続いている

✅ チェック結果の目安

  • 3つ以上該当五月病の傾向が強い可能性があります。心身のケアが必要です。

ストレス?自律神経?現代医学で読み解く五月病

五月病(ごがつびょう)は正式な医学用語ではなく、現代医学(精神医学)的には適応障害軽度のうつ状態と解釈されることが多いです。
特に新年度(4月)後に精神的・身体的な不調を訴える人が多く、日本ではよく知られた症状です。
現代医学的な観点から、五月病を発症するメカニズムは、次の4つが挙げられます。

五月病のメカニズム

◆ ストレス反応と自律神経の乱れ

新生活(就職・進学・転勤など)による環境の変化に伴い、心身は強いストレスを受け、自律神経(交感神経と副交感神経)のうち交感神経が優位な状態が続いてしまいます。
長期にわたるストレスにより、自律神経系のバランスが崩れることで、以下のような症状が現れます。

  • 不眠
  • 食欲不振
  • 動悸や頭痛
  • 疲労感や倦怠感
◆ HPA軸の過剰活性

HPA軸とは、以下の以下の3つの器官をつなぐストレス応答システムのことです。

頭文字器官名働き
H(Hypothalamus)視床下部ストレスを感知し、信号を出す中枢
P(Pituitary gland)下垂体視床下部の命令を受け、ホルモンを分泌
A(Adrenal gland)副腎実際にストレスホルモン(コルチゾール)を出す

ストレスを感じると視床下部が副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)を分泌し、脳がストレスを感知します。
視床下部からの命令を受け、下垂体が副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を分泌し、指令を副腎へと送ります。
下垂体からの指令を受け、副腎がコルチゾール(ストレスホルモン)を分泌し、身体を守る働きをします。

コルチゾール(ストレスホルモン)の分泌が適度であれば、以下のような反応を起こします。

  • 血糖値を上げ、脳や筋肉にエネルギーを供給する
  • 血圧を上げ、必要な臓器に血液を届ける
  • 免疫を抑制し、炎症反応をコントロールする

しかし、長期的にコルチゾール(ストレスホルモン)が分泌されると脳の海馬や前頭前野に悪影響を及ぼし、うつ状態や不安感、睡眠障害や免疫力の低下などの悪影響が現れます

◆ セロトニン(神経伝達物質)の不足

セロトニンは「幸福ホルモン」とも呼ばれ、感情や睡眠、食欲の調整に関わる重要な物質です。
セロトニンは主に脳幹(縫線核)で作られる神経伝達物質で、約90%は腸にも存在し、消化管や免疫系にも関与しています。長期的にストレスを受けるとコルチゾール(ストレスホルモン)が過剰分泌され、セロトニンの分泌や働きが鈍くなってしまいます。
セロトニンが不足すると、以下のような症状が現れます。

【精神的な症状】
  • 抑うつ症状:やる気が出ない、気分が沈む
  • 不安感:ささいなことで不安になる、不安が止まらない
  • イライラ:感情のコントロールが難しくなる
  • 意欲低下:何をするにも面倒、興味が持てない
  • 引きこもり傾向:人と関わるのがつらくなる
【肉体的な症状】
  • 不眠・中途覚醒:寝つきが悪い、夜中に目が覚める、熟睡できない
  • 過眠・昼間の眠気:起きられない、日中も眠くなる
  • 食欲不振または過食:食べたくない/逆に過食してしまう
  • 腸の不調:下痢・便秘・腹部の不快感
  • 片頭痛:セロトニンは血管の収縮・拡張に関係し、片頭痛に影響
  • 筋肉のこわばり・肩こり:自律神経の乱れによる筋緊張が原因のことも
◆ 大型連休(GW)後の心理的落差

連休中の休息や楽しい時間による一時的な解放感による、現実の仕事や学校生活への不満・疲労が顕在化しやすくなります。長期休暇中の開放感や非日常から、休み明けに一気に現実(仕事や学校などの義務)へ引き戻されるときに生じる強い心理的ギャップも、五月病の大きな要因の一つです。

心理的落差から起こる症状は以下のものが挙げられます。

  • 感情面:憂うつ、不安、イライラ、無気力
  • 身体面:だるさ、眠気、食欲不振、頭痛
  • 行動面:遅刻、欠勤、人と会いたくない、引きこもる

大型連休中は時間に縛られずに過ごせ、好きなことだけでき、旅行やレジャーなど、刺激のある生活が送れます。
ところが休み明けは、朝から出勤・通学、人間関係のストレスが再来します。
このギャップが大きいほど、心がついていかず、無気力・憂うつ・焦り・不安などの症状が強く出ると言われます。

現代医学からみた五月病の予防法

「現代医学」の視点から考える五月病の予防法は、主に脳・神経・ホルモンバランス・生活リズムに焦点を当て、ストレス適応能力を高めることがカギとなります。

予防ポイント①:規則正しい生活リズムを守る

セロトニンやメラトニンの分泌リズムを整えるためには、規則正しい生活リズムを守り体内時計の安定が大切です。

✅ 実践法
  • 毎日同じ時間に起きて、朝日を浴びる(セロトニン活性)
  • 寝る時間も一定に(メラトニン分泌のための暗さが必要)
  • 朝食をしっかり食べる(脳へのエネルギー供給+消化リズム)
予防ポイント②:セロトニン分泌を促す習慣を取り入れる

セロトニンは「心の安定」に関わる神経伝達物質です。

実践法

  • 朝の散歩、ウォーキングなど「リズム運動」(一定のリズムを刻む運動が有効)
  • トリプトファンを含む食材を積極的に(卵、豆製品、バナナ、乳製品など)
  • よく噛む、深呼吸する、歌うなどもリズム刺激になる
予防ポイント③:睡眠の質を高める

睡眠不足は感情制御を乱し、セロトニン系に悪影響です。

実践法

  • 寝る2時間前からスマホ・PCの光を避ける(ブルーライトはメラトニンを抑制)
  • 寝酒・カフェインを避ける
  • 寝る前のルーティン(読書、ストレッチなど)で副交感神経を優位に
予防ポイント④:運動習慣の維持

運動はストレス軽減、セロトニン活性、脳の可塑性(BDNF分泌)にも良い。

実践法

  • 週3回以上の有酸素運動(ウォーキング・ジョギングなど)
  • 日中に軽く体を動かすだけでも、自律神経の安定に有効

現代医学の視点から見ると、五月病は脳内ホルモンやストレス応答システムのバランスが崩れることで起こる「心と体の適応のゆらぎ」といえます。
ですが、私たちの心身の不調を見つめる視点はひとつだけではありません。
次回は「東洋医学の知恵から五月病を読み解く方法」をご紹介します。お楽しみに!


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健康は毎日の積み重ね。
凜鍼灸治療院 は、あなたの元気を全力応援します!

それではまた次回、カラダ整えて、心も凜(りん)と!

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