五月病かも?今すぐチェック!9つのサイン【東洋医学編】

五月病の症状がでている女性の画像

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東洋医学の知恵を活かして、カラダもココロも整えていきましょう!

東洋医学からみた五月病とは?

春から初夏にかけて、なんとなく気分が落ち込みやすい、やる気が出ない、体がだるい――そんな症状が出ていませんか?
特に、春から初夏への変化と生活環境のストレスが影響すると考えられています。
東洋医学では「五月病」という病名はなく、季節の変化によって体と心のバランスが崩れる状態として捉えています。

今回は東洋医学の視点から「五月病」の正体をひも解き、心と体が発しているサインをチェックしていきましょう!

  • 東洋医学からみる五月病のセルフチェック
  • 東洋医学からみる五月病の原因
  • 五月病の東洋医学的なケアと予防

今すぐチェック!東洋医学から見た「五月病」の9つのサイン

以下は東洋医学でよくみられる症状です。当てはまる項目が多いほど、五月病のサインかもしれません!

  • イライラしやすくなった(肝気鬱結)
  • ため息が増えた(気滞・気鬱)
  • 胸がつかえる・喉が詰まるような感じがする(梅核気)
  • 食欲が落ちた/胃が重い(脾虚)
  • 朝起きるのがつらく、体がだるい(気虚、陽気不足)
  • 頭が重い・めまいがする(肝陽上亢)
  • よく眠れない・夢をよく見る(心肝の不調)
  • 生理不順やPMSが悪化している(女性)
  • 便秘や下痢を繰り返している

✅ チェック結果の目安

  • 3つ以上該当 → 五月病の傾向が強い可能性があります。心身のケアが必要です。

東洋医学的にみる五月病は「気・血・津液」の巡りの乱れ!

東洋医学では、五月病の原因は「季節の変化」による五臓六腑のアンバランスと捉えます。
特に「(かん)」の失調が中心的な原因とされていますが、他の臓腑とも深く関係しています。

東洋医学からみる五月病の主な原因

■ 肝の失調:ストレスと感情の停滞

春は「」が活発になる季節。
肝は「気の流れ」「情緒」「自律神経」と関係している臓器と考えられています。

● 肝の役割
  • 気(エネルギー)をスムーズに巡らせる
  • 血を貯蔵する
  • 感情(特に「怒り」)を調整する(

春は五行でいう「木」、そして「肝」に対応します。
春は生命のエネルギーが活発に動く季節ですが、これがスムーズに発散されないと、肝の気が滞り(気滞)、感情や身体の不調を引き起こします。

● 具体的な症状
  • イライラ、落ち込み、情緒不安定
  • 胸や脇の張り、ため息
  • PMS(月経前症候群)悪化
  • 頭痛、目の疲れ
■ 脾胃(ひい)の弱り:気虚・食欲低下

季節の変わり目やストレスで「(=消化器系)」が弱くなると、胃腸の不調や倦怠感がでやすくなります
これを「肝脾不和(かんぴふわ)」といいます。

● 具体的な症状
  • 食欲不振、胃のもたれ
  • だるさ、疲れやすい
  • 下痢や便秘
  • やる気が出ない、集中力低下
■ 心(しん)の乱れ:睡眠の質と精神の不安定さ

は「精神活動を司る」働きをしており、睡眠・記憶・情緒に深く関与します。
ストレスや不安が長引くと、心血(しんけつ)や心神(しんしん)が消耗し、眠れない・不安になる・夢を多く見るなどの症状が出ます。

● 具体的な症状
  • 不眠、浅い眠り
  • 夢をよく見る
  • 不安感、動悸
  • 物忘れが増える
■ 気の不足・陽気の低下:「気虚」や「陽虚」の傾向

冬の間にエネルギー(=の精)を消耗し、春先に十分に回復できないと、「気虚(エネルギー不足)」や「陽虚(温める力の不足)」になります。
これにより、やる気が出ない、朝がつらい、疲れが取れないといった症状が現れやすくなります。

● 具体的な症状
  • 朝起きられない
  • ぼーっとする、やる気が出ない
  • 冷え、手足の冷たさ
  • 背中や腰の重だるさ
■ 環境と季節の変化による「外因」

東洋医学では、自然界の影響(風・寒・暑・湿・燥・火)も体に影響すると考えます。
春から初夏にかけては「風邪(ふうじゃ)」「湿邪(しつじゃ)」の影響が大きく、自律神経の乱れや、気候への順応不良が不調の引き金になります。

● 特に注意したい外的要因
  • 急激な気温変化(寒暖差)
  • 気圧の変化によるだるさ、めまい
  • 湿気による重だるさ、浮腫(むくみ)

東洋医学的・五月病のタイプ別アプローチ

五月病の原因となる体質はいくつかのパターンに分けられます。下記は代表的な3タイプです。

◆ 気滞タイプ:ストレスによる気の巡りの停滞

ストレスや抑圧された感情が重なり、「気(エネルギー)」の流れが滞ってしまうタイプ。

主な症状

  • イライラしやすい
  • 胸や脇の張り・つかえ感
  • ため息が増える
  • 食欲がないのにお腹は張る
  • PMSが重くなる(女性)
  • 頭痛や肩こりがある
✅ セルフケア
  • 深呼吸やヨガなど、気をめぐらせる運動
  • 香りのよいアロマ・お茶・ハーブの活用(ジャスミン・ミント・陳皮など)
  • 「笑う」「話す」などで感情を外に出す
◆ 気虚タイプ(ききょ):疲れやすく「気」が不足

春先からの生活の乱れ・睡眠不足・過労により、「気(エネルギー)」の消耗が進み、回復が追いつかない状態。

主な症状

  • 朝起きられない、日中も眠い
  • 体がだるく疲れやすい
  • 声に力がない、話すのが億劫
  • 食欲不振、胃腸が弱い
  • 集中力が続かない、気が滅入る

セルフケア

  • 十分な休養と睡眠を確保
  • 過労・夜更かしを避ける
  • 食事は温かく、少量ずつでもこまめに摂る
◆ 肝陽上亢タイプ(かんようじょうこう):熱が上に昇る「興奮タイプ」

肝の気が強くなりすぎ、「陽気(熱)」が頭に上昇してしまう状態で、長期間のストレス、寝不足、辛いものの食べすぎなどが原因のタイプ。

主な症状

  • 頭痛、めまい、顔が赤くなる
  • 怒りっぽくなる・口が苦い
  • 目が充血する・目がしょぼしょぼする
  • 眠れない、寝てもすぐ目が覚める
  • 耳鳴り、肩こり、のぼせやすい

セルフケア

  • パソコン・スマホの使用時間を減らす
  • カフェイン、アルコール、辛いものを控える
  • 頭を冷やす(冷たいおしぼり、足湯で頭寒足熱)
  • ストレッチや気功で熱の放散を促す

五月病は、心だけでなく体の声でもあります。
東洋医学では、春から初夏にかけて起こる不調を「気・血・津液」の巡りや「五臓六腑」のバランスの乱れとしてとらえ、その原因を全体から丁寧に読み解きます。
なんとなく気分が晴れない、眠りが浅い、食欲が出ない…。そんな小さなサインこそ、今こそ立ち止まって、体と心にやさしく向き合うタイミングかもしれません。

薬だけに頼らず、自分の治癒力を引き出していけるのが、東洋医学ならではのアプローチです。
「自分らしく過ごせない」「季節の変わり目がつらい」と感じたら、ぜひ東洋医学の知恵に頼ってみてくださいね。


次回は「東洋医学と八専の過ごし方」をご紹介します。お楽しみに!


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健康は毎日の積み重ね。
凜鍼灸治療院 は、あなたの元気を全力応援します!

それではまた次回、カラダ整えて、心も凜(りん)と!

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