やさしい東洋医学入門!第7章「気の不調とは?」

今日もあなたの健康と元気を全力サポートする 凜(りん) です!
東洋医学の知恵を活かして、カラダもココロも整えていきましょう!
☯️ 目に見えないエネルギーの不調とは?
前回(気・血・水とは ↗)は、東洋医学の基本である「気・血・水(津液)」についてお話ししました。
「気」は体と心を動かすエネルギー、「血」は全身をめぐる栄養、「水(津液)」は潤いを保つ成分です。この3つのバランスが整うことで、私たちは元気に過ごせます。
その中でも今回は、見えないけれど確かに私たちを動かしている「気」に焦点をあて、そのバランスが崩れたときに現れるサインについてお話しします。
🐉 気のめぐりが悪くなると不調を起こす!
私たちの生命活動の源となるエネルギー「気」は、体内をめぐることで健康を保っています。
しかし、そのめぐりに異常が生じると、体にさまざまな不調が現れます。
🌀「気」の不調の種類と原因
では、「気」のめぐりが悪くなる原因について見ていきましょう。
| 〈種類〉 | 〈状態〉 | 〈原因〉 | 〈症状〉 |
| 気虚(ききょ) | 「気」が不足 | 疲労・睡眠不足・過労 | だるい・冷え・風邪ひきやすい |
| 気滞(きたい) | 「気」の滞り | ストレス・緊張・運動不足 | イライラ・胸のつかえ・便秘 |
| 気陥(きかん) | 「気」が下に沈む | 体力低下・気虚の進行 | 下垂・倦怠感・頻尿 |
| 気逆(きぎゃく) | 「気」が逆流 | 怒り・消化不良・熱 | のぼせ・咳・頭痛 |
気虚とは、「気」が不足することで生じる状態です。
体全体のエネルギーが不足し、冷えや胃もたれ、食欲不振による体重減少などの症状が現れやすくなります。
気滞は、「気」の流れが滞ることで生じ、ストレスや運動不足などが主な原因とされています。
特に女性は、月経の前後に胸の張りや喉の違和感、胃の不調などの症状が現れやすくなります。
気陥は、「気」のめぐりを上に押し上げる力が弱すぎたり、下降する力が強すぎたりすると生じます。気陥が起こると、立ちくらみや胃下垂、頻尿などの症状が現れます。
気逆は、「気」が上に上がりすぎたり、下降する力が弱かったりすると起こります。
「肺の気」が逆上すると喘息やしつこい咳が現れ、「胃の気」が逆上するとげっぷや吐き気などの症状があらわれます。
🌿 「気」の不調と、それぞれ異なる治療法
ここまで、気虚・気滞・気陥・気逆といった「気の不調」について見てきました。
では、それぞれの不調に応じてどのように整えていくのか、治療法について詳しく見ていきましょう。
| 〈病態〉 | 〈治療法〉 | 〈生活指導〉 |
| 気虚(ききょ) | 補気(ほき) →不足している気を補う治療 | 栄養バランスのよい食事、無理のない運動、十分な休養 |
| 気滞(きたい) | 理気(りき)/行気(ぎょうき) →滞った気の流れを整える | 適度な運動、深呼吸や軽いストレッチ |
| 気陥(きかん) | 昇堤(しょうてい) →下降した気を持ち上げる治療 | 栄養補給、軽い運動で気を持ち上げる、姿勢の改善 |
| 気逆(きぎゃく) | 降気(こうき) →上に上がりすぎた気を下ろす治療 | 過食・刺激物の制限、リラックス法、深呼吸で気を落ち着ける |
「気」の不調には、症状や原因に応じた異なる治療法が有効です。
気虚には不足した気を補う補気、気滞には滞った気の流れを整える理気(行気)、気陥には下降した気を持ち上げる升提、気逆には上がりすぎた気を降ろす降気といったアプローチが基本となります。
鍼灸や漢方、生活習慣の改善を組み合わせることで、体と心のバランスを整え、健康を維持することができます。
見えないけれど確かに巡っている「気」。
その不調は、体や心にさまざまな影響を与えます。
日々の疲れやストレス、生活のクセから、気の巡りが滞ったり不足したりすることもありますが、鍼灸や生活習慣の工夫で整えることができます。
次回は「血の不調」についてお話しします。
「血」は体に栄養や潤いを運ぶ大切な存在。
その流れが乱れると、体や心にどんな影響が出るのか、一緒に見ていきましょう。
今日のお話が少しでも役に立ったら嬉しいです♪
健康は毎日の積み重ね。
凜鍼灸治療院 は、あなたの元気を全力応援します!
それではまた次回、カラダ整えて、心も凜(りん)と!

