東洋医学から考える腰痛とは
東洋医学から考える腰痛とは
凜鍼灸治療院12月のブログは「腰痛」をテーマに特集しています。
最終回は「東洋医学から考える腰痛」についてお伝えします。
現代医学(西洋医学)では、姿勢や筋疲労、血行不良、内臓疾患などが原因となり腰痛を引き起こすと考えられています。
では、東洋医学では腰痛をどのように考えられているのでしょうか。
東洋医学では、腰痛を次のような原因と考えます。
- 気血の巡りが悪くなる(気滞血瘀)ことで起こる腰痛:押すと痛む、動くと痛みが増える、湿布で楽になる
- 冷え(寒湿)によって起こる腰痛:温めると楽になる、下半身がむくむ、体が重だるい
- 腎が弱る(腎虚)ことで起こる腰痛:腰や膝がだるい、腰を揉むことで痛みが和らぐ
東洋医学では、急性の腰痛は体外の原因によるもの、慢性の腰痛は体内の原因によるものと考えます。
東洋医学では、人間の体を構成し、生きていくための様々な生命活動を維持している基本物質を「気」「血」「水(津液)」と呼びます。
一般に痛みは、気血の停滞、冷え、熱(炎症)が原因で起こりますが、東洋医学には「腰は腎の府(ふ)」という言葉があり、腰は腎の影響を受けやすい場所とされています。
日頃の運動不足やストレスなどが原因で気の巡りが悪くなると気が停滞して、その影響を受け血の循環も悪くなります。
血の循環が悪くなると「瘀血(おけつ)」と呼ばれる悪い血液の塊が生成され、腰痛を引き起こしてしまいます。
このような腰痛タイプを「気滞血瘀」と呼びます。
気滞血瘀タイプの腰痛の人は、無理をせず安静を心がけるとよいでしょう。
下半身に冷えやむくみがあり、温めると楽になる腰痛タイプは、外から入り込んだ寒湿(かんしつ)の邪気が腰のあたりに停滞しているのが原因と考えます。
水(津液)の代謝が悪くなりやすい、湿気が多い環境にいる人によくみられる腰痛です。
東洋医学では、腰は腎の入れ物のようなものと考えます。
腎の機能が低下すると腰は栄養不足の状態となり、痛みを起こします。
また、腎は骨を司る臓器であり、腎が弱る(腎虚)と骨粗鬆症の原因にもなると考えられています。
腎虚タイプの腰痛は動くと痛みが悪化し、休むと楽になる特徴があります。
腰を揉みほぐすことで痛みが和らぐ腰痛です。
12月の凜鍼灸治療院の健康ブログ、いかがでしたでしょうか。
2021年も残すところ僅かとなりました。
どんどん真冬の寒さとなり、腰痛を起こしやすい季節となります。
年末年始を元気に過ごせるよう、疲れや冷えは早めに対処しましょうね。
本日も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。
2022年も皆様の健康に役立つ情報をお届けしますので、ぜひお読みくださいね。
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