季節の変わり目、土用とは。
季節の変わり目、土用とは。
前回は、東洋医学からみる季節の変わり目を「五行説(ごぎょうせつ)」からみていきました。
東洋医学では、季節を5つに分けて考えており(五季)、夏と秋の間に「長夏(ちょうか)」という季節の変わり目の時期があります。
この長夏のことを「土用(どよう)」とも呼び、五行説による自然界の5つの要素(木・火・土・金・水)の中で、特に「土」のエネルギー(土気)が強くなる時期です。
土気(どき)が他の4つの要素よりも強いと考え、各四季の終わりの約18日間を「土用」と呼ぶ「五行土王説(ごぎょうどおうせつ)」があります。
2021年度の各土用についてみていきましょう。
- 春土用:2021年4月17日〜5月4日(18日間)
- 夏土用:2021年7月19日〜8月6日(19日間)
- 秋土用:2021年10月20日〜11月6日(18日間)
- 冬土用:2021年1月17日〜2月2日(17日間)
各四季の終わりの約18日間とは、立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日間のことを指し、次の季節に移る前の調整の期間、つまり季節の変わり目と考えます。
「土用」と聞くと、やはり夏土用、土用の丑の日をイメージしますよね。
土用の丑の日に鰻を食べる習慣の由来は諸説ありますが、夏バテを起こしやすい時期に栄養豊富な鰻を食べて、季節の変わり目を乗り切ったのかもしれませんね。
土用とは「土旺用事(どおうようじ)」という言葉の略で「土のエネルギー(土気)が旺盛となり、なすべき仕事を行う」という意味があります。
昔から土用の時期は、農作業や土いじり、工事などの土に関わることは慎むように言われています。
また、結婚や転職、開業や旅行なども控えたほうがよいと考えられてきました。
そのため、土用の期間は次の季節へ向けて体調を整えたり、季節に合った衣替えなどをしながら過ごすのがよいとされています。
では、東洋医学で考えられている季節の変わり目「土用」には、どのような症状が現れやすいのでしょうか。
次回は、土用の時期にでやすい体調不良についてお伝えします。
本日も最後まで読んでいただきまして、誠にありがとうございます。
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