気を補う方法を、補気といいます。
気を補う方法を、補気といいます。

9月のブログでは、秋口にで出やすい秋バテについてお伝えしています。
東洋医学からみた秋バテとは、気(き)と陰液(いんえき)が不足したことで起こると考えられています。
このような症状のことを気陰両虚(きいんりょうきょ)と言います。
前回は、気が不足してしまった症状(気虚)についてご説明しました。(前回の内容はこちら)
夏は暑さにより、汗と一緒に「気」も出ていき、疲れやすく、元気も出なくなります。
夏の間に冷たいもので胃腸を冷やし、食欲がなくなり「気」を作り出すことができなくなった人も、秋バテを起こしやすいタイプです。
このように、夏の暑さで「気」が消耗してしまった気虚タイプさんは、気を補う必要があります。
気を補うことを、東洋医学では「補気(ほき)」または「益気(えっき)」と呼びます。
日常生活の中で補気するためのポイントは、次のようなものがあげられます。
- 食事は消化を助ける調理法(煮込む、細かく切る)にする。
- 激しい運動ではなく、基礎体力をつける程度のものにする。
- 汗と一緒に「気」も出てしまうので、長風呂には注意する。
- 食べ過ぎに注意する。
- 睡眠を十分にとる。
- 温熱性の食材を多めに食べる。
- 東洋医学(五行説)でいう「脾」や「腎」を助ける食材を食べる。
気虚の症状には冷えがある場合もあり、それを「陽虚(ようきょ)」と言います。
陽虚の人は、気を補うのと一緒に、陽を補うことも大切です。
気を補う食材として代表的なものは、穀物、イモ、豆です。
- 穀物:玄米、うるち米、もち米、ハトムギ、あわ、きび
- イモ:さつまいも、山芋、じゃがいも、かぼちゃ
- 豆:大豆、枝豆、そら豆、えんどう豆
また、東洋医学には「五行説(ごぎょうせつ)」という基本概念があります。
五行説とは、この世のあらゆるものは5つの要素(五行)にあてはめることができるという考えです。
この五行説に臓器を分類したものが「五臓(ごぞう)」といいます。
五臓の中で、気を補う作用を助けてくれる「脾」や消化を助けてくれる「腎」に良い食材を選んで食べることも大切です。
- 脾を助ける食材:穀類、芋類、豆類、鶏肉、チーズなど。
- 腎を助ける食材:昆布、カニ、ワカメ、海老、イカなど。
夏の疲れで胃腸が弱り、食欲がなくても、バランスの良い食事を心がけ気を補い元気を取り戻しましょう。
次回は、気陰両虚(きいんりょうきょ)の陰液不足についてお話しします。
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