筋力低下は尿漏れ要注意！

骨盤底筋（群）の低下が、尿漏れや骨盤臓器脱の原因に！？

急な咳やクシャミをした時などに起こる尿漏れ（尿失禁）は、40歳以上の女性の4割が経験していると言われています（日本泌尿器科学会調べ↗）。

前回（2023/10/17）お伝えしたように、女性は男性よりも尿道の長さが短いことや、妊娠、出産、更年期などによる骨盤底筋の筋力低下（ゆるみ）が起こりやすいことが原因と考えられています。

骨盤底筋とは、骨盤の底（恥骨、尾骨および坐骨の間）に位置する筋肉の総称であり「骨盤底筋群」とも呼ばれます。

骨盤底筋はハンモックのような形状をしており、骨盤のなかにある臓器（膀胱、子宮、直腸など）を正しい位置に保ち、尿道を締めて尿漏れを起こさないように働く役割を担っています。

女性は妊娠や出産、加齢により骨盤底筋の筋力が低下しやすく、頻尿や尿漏れ、骨盤臓器脱を起こしやすくなります。

あなたの骨盤底筋は弱っていませんか？セルフチェックしてみましょう！

• 咳やクシャミをした時や、笑った時などに尿漏れを起こしてしまう。
• 走ったり、ジャンプしたり、急い階段を降りている時に尿漏れをしてしまう。
• 重い荷物を持ち上げた時に、尿漏れをしてしまう。
• トイレで排尿後、拭き終わった後に少し尿漏れをしてしまう。
• 尿意からトイレに向かう途中で漏れてしまう。
• 尿意がないのに尿漏れをしてしまう。
• トイレの回数が増えた。
• 妊娠、出産後に尿漏れをするようになった。
• お風呂上りに膣から水がでる。
• 下腹部に肉がつきだした。
• 椅子に座っている時に、両膝がつかず、膝が開いてしまう。
• 膣に丸いものが触れる感じがある。
• 夕方になると、膣にものが挟まっているような感じがする。

最初にお伝えしたように、女性はもともと尿漏れ（尿失禁）を起こしやすい体の構造をしています。

とくに妊娠・出産の経験者、肥満傾向、運動不足や更年期の女性は骨盤底筋が弱るリスクが高いと言われています。

女性にとって、ふいに起こる尿漏れはストレスを強く感じるものです。

骨盤底筋トレーニングなどを習慣にすると、尿漏れの予防・改善につながると考えられています。
トレーニング方法については、ご来院の際にわかりやすくご指導しますので、お気軽にご相談ください。

また、高齢の方の骨盤臓器脱（子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤）という病気になりやすいので、我慢せず、そして恥ずかしがらずに早めに専門医に相談しましょうね。

次回は「東洋医学からみる排尿トラブル」についてお伝えします。

本日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
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