東洋医学からみる排尿トラブル

五臓六腑から考える排尿トラブル
前回(2023/10/29)までにお伝えしたは、次のような原因がありました。
- 尿道の長さが短い
- 妊娠、出産、更年期などの影響による骨盤底筋の筋力低下
では、東洋医学(伝統医学)では「尿漏れ(尿失禁)」をどのように捉え、施術をおこなってきたのでしょうか。
東洋医学では、現代医学で考えられている内臓の考え方とは異なり「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」という機能を含めた概念があります。
臓器そのものだけではなく、各臓器がもつ自律神経や精神活動の機能を含めた概念であり「臓腑(ぞうふ)」とも呼ばれます。
五臓 | 肝、心、脾、肺、腎 | 体に必要なエネルギー(気・血・水)を生成し、貯蔵する働き |
六腑 | 胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦 | 食べ物を消化吸収し、不要なものを排泄する通路とあり、中身が空の管になっている |
五臓と六腑は、互いが対(肝と胆、心と小腸)となり「経絡(気血が巡る通路)」を通じて連絡しあい、相互の働きをサポートしています。
五臓六腑がもつ機能(システム)については、次の表のように考えられています。
*三焦は気と水の「通り道」を意味しており、上焦・中焦・下焦の3つに分けています。
肝(胆) | 内分泌・代謝系 + 自律神経系 |
心(小腸) | 循環器系 + 中枢神経系 |
脾(胃) | 消化器系 |
肺(大腸) | 呼吸器系 |
腎(膀胱) | 泌尿生殖器系 + 生命エネルギー |
上記の表をみてもわかるように、東洋医学から排尿トラブル(尿漏れ)を考えると「腎」の働きがとても重要となります。
次回は「腎の機能からみる排尿トラブル」について詳しくみていきましょう!
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