燃え上がるような「火」の邪気

暑邪よりも強い病邪
2023年の凜鍼灸治療院ブログでは「ストレス」について特集しています!
人間がストレスを感じる物理的ストレッサー(暑さ、寒さ、騒音など)のことを、東洋医学では「六淫(ろくいん)」または「六邪(ろくじゃ)」と言います。
六淫とは、一年の気候変化をあらわす六気(ろっき)の異常によって発生する6種類の病因の総称で、風(ふう)、寒(かん)、暑(しょ)、湿(しつ)、燥(そう)、火(か)の6つの病邪に分類されています。
前回(3/21)の燥邪(そうじゃ)に続き、今回は六気のなかの「火」の邪気である「火邪(かじゃ)」についてみていきましょう!
夏に多くみられる病邪に「暑邪(しょじゃ)」がありますが、真夏日や猛暑日などに起こる病邪のことをさします。
「火」の邪気は「熱邪(ねつじゃ)」や「火熱(かねつ)」ともいい、蒸発、炎上する性質をもっているのが特徴です。
火のように上昇する性質のため、高熱や目の充血、顔面紅潮、歯茎の腫れなど体の上部に症状があらわれます。
また、火には慌ただしく動く性質もあるため、精神状態が不安定になったり、不眠の症状を起こすこともあります。
さらに、熱がこもることによって出血しやすく、できものができやすくなったり、口渇や便秘などの症状も起こります。
- 高熱
- 顔面紅潮
- 目の充血
- 多汗
- 睡眠障害
- 歯茎の腫れ
- 便秘
- 口渇
- のぼせ
- めまい
- 頭痛
火邪はほかの病邪と違い、季節の関りだけでとらえるものではありません。
風邪、寒邪、燥邪、暑邪、湿邪が体内に侵入し長期間とどまると体内に熱がこもり「火邪(熱邪)」にかわり、体の水分やエネルギー(気)を消耗させてしまいます。
真夏は体に熱がこもりやすくなり、火邪による熱中症の症状や脱水症状を起こしやすくなるので、こまめに水分補給をしましょうね!
今回まで人間の心と体を壊すストレス要因の一つである物理的ストレッサーを東洋医学(中医学)からみてきました。
次回からは、心理的ストレッサーである「内因(ないいん)」についてみていきましょう。
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