季節と感情と臓器の関係
季節と感情と臓器の関係
凜鍼灸治療院の11月のブログでは、「心のケア」をテーマに特集しています。
11月10日のブログでお伝えしたように、秋から冬になると気持ちが落ち込んだり、物事に集中できなくなる症状が起こりやすい季節です。
これは季節性うつ(季節性感情障害)と呼ばれ、日照時間が短くなる冬の時期に「幸せホルモン」と呼ばれているセロトニンの分泌が低下することで起こると言われています。
このように冬は感情の変化が起こりやすい時期なので、しっかり心のケアをする必要がある時期と言えるでしょう。
東洋医学(中医学)でも、各季節によって引き起こされる感情の変化がカラダに及ぼす影響を重要視しています。
中国自然哲学思想である五行論から、感情(七情)と季節と臓器(五臓)の関係についてみていきましょう。
五行論では、木(もく)、火(か)、土(ど)、金(こん)、水(すい)という5つの基本要素が全体の調和を保っていると考えられています。
この世のあらゆるものを5つに分類しているので、季節や感情、臓器もそれぞれ5つに分けて考えます。
一般的に季節といえば四季ですが、五行説では季節も5つに分類します。(詳しくは10/16の記事をご覧ください)
これを五季といい、夏と秋の間に長夏(土用)と言う時期があります。
中国では夏と秋の間の暑くて湿度の高い時期のことを指して、日本の梅雨にあたる時期になります。
- 春はイライラしやすくなり「肝」を傷つけ、怒りっぽくなる。
- 夏はテンションが上がりやすくなり「心」を傷つけ、不眠や物忘れがひどくなる。
- 梅雨時(長夏)は考え込みやすくなり「脾」を傷つけ、食欲不振や胃腸障害を起こしやすい。
- 秋は悲観的になりやすく「肺」を傷つけ、風邪をひきやすくなる。
- 冬は気持ちが落ち込んだり、情緒が乱れやすくなり「腎」を傷つけ、耳鳴りや難聴を発症しやすい。
東洋医学(中医学)からみても、いまの時期(秋〜冬)は「肺」や「腎」が傷つきやすく、クヨクヨしたり気持ちが落ち込みやすい時期といえるでしょう。
では、感情の変化を整えるにはどうすればいいのでしょうか。
次回は「東洋医学から考える心の整え方」についてお伝えします。
本日も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。
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